感動を与えるソフトウェア

社長:最近はもう、食べ物に感動することがなくなりました。

基盤:もしやコロナでは。

開発:しばらくカップラーメンに感動してましたね。佐野ラーメンはスープまで全部完食とか。

社長:5年以上前に日清のトムヤムクンヌードルに感動してアマゾンで箱買いしたりしてた時期はあります。用心して食べ始めるのに、必ずムセてしまうという。でも当時は他のカップ麺は目に入らなかった。まあコンビニしか行かなかったからかもしれません。最近ドラッグストアのカップ麺売り場に行くと圧倒されます。

基盤:時々非常食買い占め騒ぎ的なのが起きますが、空っぽになった商品棚の中に、例の真っ赤なカップ麺だけが手付かずにぎっしり売れ残ってる風景は、とても絵になる光景だと思います。

社長:私の中の最高傑作は子供の頃に食べてたペヤングヌードルです。まあ、あれがとびきりうまかったというより、自分のほうの感受性だとは思いますが。カップ麺の黎明期でしたしね。当時は嫌いだった日清のカップヌードルを今では結構好きですから、年齢とともに嗜好は変わるものですね。

社長:それと、最近カップ麺を美味しく感じさせさるのはあのコスパです。こんなに安くて手軽で、十分美味しくて。これが比較基準になってしまって、普通の外食とかで違和感を感じるようにもなりました。これってカップ麺何個分の価値があるのだろうかとか。

基盤:コスパなら、食べ物の中で一番安くて美味いものは納豆だと思います。あれ、もし栽培が難しい、豚が嗅ぎ回って掘り出すような珍味だったら、すごい値段で取り引きされるはずです。十分安いのにさらにPBかなんかの安物置いてくめ納豆も置いてない店舗って全般に質が低いですね。

開発:飽きるというのは人間の学習能力のせいですかね。人間の感覚はすぐに麻痺して飽きます。リスクを分散したり新しいものを取り入れるよう、そう出来てるのかも知れません。しかしヒトじゃない動物って、同じものばかり食ってて飽きないんでしょうかね?コアラとか。

基盤:飽きないといえばロボットですが、行く先々でreCAPTCHAの「□私はロボットではありません」ていうのを見て気をさぞ悪くしてるでしょうね。

社長:それで、最近新旧の色んなソフトウェアとかサービスを使ってみて、感動したり腹を立てたり、ああこういう楽しみって人間にしか出来ないなって思います。まあこっちは料理人の視点もあるので、他の料理人の作ったものを味わうという面白さもあり。

開発:他の種類のソフトウェアと違って、プログラムというのは目に見えて役に立つ。時間を節約できたり、新しい事ができるようになったり、体が楽になったり。良し悪しの客観的な尺度があるのが良いですね。

社長:ただプログラムも、単に実用の役に立つ、機能・性能があるだけで良い時代では無いですね。それはもう何十年もそうだっとは思いますが、衣食足りて、いよいよ本格的に来たか感がします。使う人を気持ちよくさせるソフトウェア。そういう意味では他の芸術系のソフトのお仲間入りですね。

開発:Appleはそっち系で育てて来た感覚を、日常系実用系にも適用しているのが強みなんでしょうね。まあ、俺の作ったものを黙って味わえ的な高圧感はありますが。それと、最近のMacMiniは変なデザインになっちゃったなーって思ってたのですが、良くみたら上下逆さまに置いてました。

基盤:ひっくり返して置いてもサマになる、Appleならそこまで拘らないと先代が草場の陰で。

開発:そういえばタワー型のPCって、上下がわからないデザインのが多くて、時々逆さまにして使ってますよね。それで、CDのトレイの出し入れが何かしにくくて。これデザインした奴何考えてんだーっ!て怒ったり。

社長:子供の頃、作った泥人形が船を漕ぎ出すみたいな話に魅きこまれたのを覚えていますが、書いたものが勝手に動き出すというのはそれに近い感動です。プログラムを書く事に飽きる事は無いでしょうね。

開発:そういやこの頃はほとんど書いてないですけど。でも、誰かが作ってくれそうだから、シャカリキになる必要は無いかなっていう気はしています。こっちは趣味で楽しんでるのがいいかなって。

営業:四半期に一つくらいは何か製品を・・・

基盤:ちょっとした事、見方や考え方で劇的に良くなるのも面白いですね。実装にかかる手間はピンキリですけど。でも一度できたらほぼエネルギーを使わずに生産できる。

開発:昔は流通にも結構お金がかかったものですが、今やそれもタダに等しいですしね。

社長:作る側にも使う側にも感動を与えるソフトウェアって、なんて素晴らしいんでしょう。

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2020-0611 SatoxITS

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